ドラゴンランス年代記

『ドラゴンランス伝説』は、トレイシー・ヒックマン&マーガレット・ワイスによって執筆された、ドラゴンランスシリーズ2つめの小説三部作である。発表は3冊とも1986年。2003年には注釈付き改訂版がアメリカで出版されたため、アスキーによる『伝説』の出版が、『セカンドジェネレーション』や『夏の炎の竜』よりも後になった。

書籍[]

英語版[]

  1. Time of the Twins (February 1986) ISBN 0-7869-1804-7
  2. War of the Twins (May 1986) ISBN 0-7869-1805-5
  3. Test of the Twins (August 1986) ISBN 0-7869-1806-3

※The Annotated Legends (September 2003) ISBN 0-7869-2992-8

邦訳版[]

  1. パラダインの聖女
  2. イスタルの神官王
  3. 黒ローブの老魔術師
  4. レオルクスの英雄
  5. 黒薔薇の騎士
  6. 奈落の双子

執筆の背景[]

ドラゴンランス』の成功を受けて執筆された続編が『ドラゴンランス伝説』である。『ドラゴンランス』がAD&Dのリプレイを元にしていたのに対し、『伝説』は完全に自由な形で書き進められた。

主な登場人物[]

レイストリン・マジェーレ (Raistlin Majere)
人間。キャラモンの双子の弟。現在は黒ローブをまとう黒魔術師で、パランサスにある上位魔法の塔の主。過去と現在の主とも呼ばれる。
キャラモン・マジェーレ (Caramon Majere)
人間。レイストリンの双子の兄。普通の人の2倍は有ろうかという大男で、屈強な戦士。彼の元を去った弟を溺愛するあまり、アルコールに浸りきった悲惨な生活を送っている。
クリサニア (Crysania)
パラダインの僧侶。パランサスの裕福な家に生まれるが、エリスタンの説教を聞き、パラダインの僧侶となる。悪をこの世から根絶するという野心に魅せられ、悪の魔術師であるレイストリンの計画に荷担する。
タッスルホッフ・バーフット (Tasslehoff Burrfoot)
ケンダー。いたずら好きだが、軽い身のこなしで偵察を行ったり、地図で道を示したりと冒険には欠かせない男。非常に好奇心旺盛でちょこまか動き回る。他人の持ち物が“勝手にポケットに転がり込んでくる”こともしばしば。しかしそれはあくまでも好奇心から“少し借りている”だけなので、盗賊呼ばわりされると彼は深く傷つく。今回も好奇心が強いあまり、意図せず冒険に巻き込まれる。
キティアラ・ウス=マタール (Kitiara Uth-Matar)
キャラモンとレイストリンの異父姉。ドラゴンランス戦争後、ドラゴン軍を統べるドラゴン卿。タニスとは恋仲だった。非常に自己主張の強い人物で、目的のためならば裏切りをもいとわない。ソス卿を配下とする。
ダラマール (Dalamar)
故郷のシルヴァネスティを追放された黒エルフ。レイストリンの弟子だが、実は枢密会議と通じており、レイストリンに対するスパイ活動を行っている。レイストリンをシャーラフィー(師匠を意味するエルフ語)と呼び尊敬する。
タニス・ハーフ=エルヴン (Tanis Half-Elven)
本名タンサラス。ハーフエルフ。幼少時はエルフたちの間で育ったが、出自のせいで疎んじられ、長じて森を出奔した。純血のエルフには決して生えない髭を生やしているのはコンプレックスの現れである。竜槍戦争後、幼なじみでクオリネスティ・エルフの王女ローラナと結婚した。
ティカ・ウェイラン (Tika Waylan)
人間。料理が得意で快活な娘。キャラモンの妻で、憩いのわが家亭を切り盛りする。レイストリンに去られた後のキャラモンの堕落ぶりに愛想を尽かしている。
ソス卿(Lord Soth)
元はソラムニア騎士だったが大変動で焼死し、呪いをかけられ死の騎士となった。相手に「死ね」と命じるだけで殺すことができる。キティアラに強い興味を抱いている。